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昨日の晩ごはん 11月15日 おでんにまつわる黒い思い出

今日は小春日和で日差しのある昼間は暖かいが日が沈むと冷たい風が吹くようになった。

小春日和っていい言葉だ。秋から冬にかけての天気を表す言葉なのに「春」がついているのが嬉しい。温暖化のせいか最近は季節の変化が突然やってくるように思えるが本来の日本の季節の移り変わりはゆっくりうつろいゆくものだった。だから、季節や気候、天気を表す言葉がたくさんあるのだ。

ちなみに英語では「インディアンサマー」という。語源ははっきりしておらず、アメリカ原住民がこの時期に収穫物を貯蔵する慣習があったからとか。(cf.コトバンク

寒くなってきたので、今回はおでんを作る。

手抜きおでん

作ると言っても今回のおでんは具材を買ってきてだしで温めるだけで、創意も工夫もない。

だしもおでんセットのだしの素をお湯で薄めるだけだ。このブログで書いてきたメニューの中でたぶん一番の手抜き料理だろう。

罪滅ぼしにできるだけ色々な具材を買ってきた。

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もう何が入っているのかよくわからない。

僕は大根と竹輪とこんにゃくが好きなのだが、こんにゃくはアクを抜いたり包丁で切ったりしなければならないので今日はなし。アク抜き済みの結びしらたきでこんにゃく関連はおしまい。

お刺身

写真を撮るのを忘れたがもう一品は刺し身。近海物のまぐろ、ひらめ、たい、すずきが少しづつ盛り合わせてあるものを購入。

刺身といえば、先日たまたまNHKの「ためしてガッテン」を見たら、テーマが刺し身をおいしく食べる方法だった。

端的に言えば、温度を低く保てということで、お店で買ってから家に着くまでたとえ5〜10分でも保冷用の氷で冷やしておくとよいらしい。詳細はこちら

黒い思い出

さて、おでんといって僕が思い出すのは昔、JR京浜東北線の大森駅近くにあった「S」というパブである。

パブといえばイギリスの大衆的な飲み屋をイメージする方もおられるかもしれないが、実態はチャイナから来た女の子たちが接客してくれるチャイナパブ、チャイパブである。

僕も20代後半から30代にかけて色々なお店に行ったが、ここほど怪しげな店は他にない。いっしょに飲みに行く仲間の間では「謎の中華パブ」、略して「ナゾチュウ」と呼ばれていた。

お店の扉を開けるとまずママが「よく来たね〜」と酒ヤケした声で迎えてくれる。このママは映画「スターウォーズ」に登場するキャラクター、ジャバ・ザ・ハットによく似ている。

値段交渉後、席につくとチャイナの女の子たちが隣に来ていっしょにおしゃべりしたりお酒を飲んだりする。

女の子たちは必ずビールを注文する。なぜかというとこの店のビールは中瓶で2500円もするからだ。破格の値段である。ビールを飲めば飲みほど店の儲けになる。道理で女の子たちは皆ビール腹になっているわけだ。

そこで、頼んでもいないのに出てくるのがおでんである。明細を一度も見たことがないので、このおでんがいったいいくらするのかは不明である。

このおでんが他で食べたことがないくらいまずいのだ。具材は煮込みすぎてクッタクタ、汁はなんだか濁っており変な匂いがしていた。

ジャバ・ザ・ハット似のママが入ったお風呂の残り湯でだしを取っているのではないかと疑ったほどだ。

怪しい怪しいと思いつつも、怖いもの見たさでなんだか行ってしまう妙な店だった。

数年後、不法滞在の外国人を使っていたとのことで入国管理局の査察が入ったという噂を聞いて行ってみたらお店は潰れていた。

ジャバ・ザ・ハット似のママやチャイナの女の子たちは今頃何をしているだろうか。


ジャバ・ザ・ハットはこんな感じです。