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地球に帰りたければ絶望していてもはじまらない 映画「オデッセイ」 感想 (2015年 アメリカ)

BS(NHK、WOWOW)で放送されている映画を自動的にハードディスクに録画している。

主夫になったら時間もできるから消費できるだろうと思っていたが、2〜3時間のまとまった時間を1日のうちに確保するのは専業主夫でも簡単なことではないと思い知った。

溜まりに溜まっている作品からやっと観ることができた「オデッセイ」について感想を書いていこうと思う。

お付き合い願いたい。

なお、映画の内容について書くのでネタバレが気になる方はスルーしてください。

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「オデッセイ」予告編


映画『オデッセイ 』予告編


内容紹介

『オデッセイ』(原題: The Martian)は、2015年のアメリカ合衆国のSF映画である。アンディ・ウィアーの小説『火星の人』(2011年出版)を原作としている。監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモンが務める。火星に一人置き去りにされた宇宙飛行士の生存をかけた孤独な奮闘と、彼を救いだそうとする周囲の努力を描く。(ウィキペディアより)


孤独でも絶望しない男

ストーリーは簡単に言えば未来版「ロビンソン・クルーソー」である。しかし、マット・デイモン演じる主人公ワトニーはロビンソン・クルーソーより孤独である。火星には生命あるものは彼しかいないからだ。

火星に一人残され食料も酸素も限られた誰もが絶望する状況だと思う。でもワトニーは絶望しないのだ。眼の前にある課題をひとつひとつ解決するために考え行動する。ワトニーは生き残るために絶望などしているヒマはないのである。

アメリカ人はDIY(日曜大工)が好きだと聞くがワトニーの行動を見ているとなるほどと思う。ないものはあるもので代用するか作ればいいとばかりに食料も酸素も作ってしまう。

中学の技術の時間に本棚ひとつまともに作れなかった僕は間違いなく火星では生き残れないだろう。

ある意味場違いなサントラ

深刻になりがちな雰囲気を明るく変えるのが本作品のサウンドトラックである。

船長が残していった70年代ディスコ音楽が劇中に頻繁に流れる。ほとんどアップテンポの明るい曲なので悩んでいるのが馬鹿らしく思える。

曲名をリストアップしてみよう。

  • Turn The Beat Around(Vicki Sue Robinson)
  • ホット・スタッフ(ドナ・サマー)
  • Rock The Boat(The Hues Corporation)
  • Don't Leave Me This Way(テルマ・ヒューストン)
  • Starman(デヴィット・ボウイ)
  • Waterloo(ABBA)
  • Love Train(オージェイズ)
  • I Will Survive(グローリア・ゲイナー)

シーンに合わせた音楽(挿入歌)になっているらしいのだが、70年代ディスコ音楽に造詣が浅い僕にはピンとこなかった。好きな人にはたまらない曲ばかりなのだろう。

唯一わかったのはホット・スタッフが流れるシーンだ。これは予め「フル・モンティ」という映画を観ておくことをお薦めする。


フル・モンティ (The Full Monty)

今日の教訓

監督のリドリー・スコットはSFホラーの最高傑作「エイリアン」や多方面に強い影響を残した「ブレードランナー」などの作品がある。この2作品を見たことがある方なら、リドリー・スコットの作品なので深刻な話なのかと思われるかもしれない。僕はそう思っていた。

しかし、そういった思い込みをいい方向に裏切る作品だった。

宇宙飛行士に必要なものは、どんな状況でも諦めず明るく考えて行動することだとわかった。ひるがえって僕も宇宙飛行士ほどにはなれないものの明るく楽しく元気よく行動していこうと思った次第である。

絶望していても地球には帰れないのである。