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一流のおバカ映画:ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!

ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-(2007年 イギリス映画)

スタッフ

監督:エドガー・ライト

脚本:エドガー・ライト、サイモン・ペグ

 

キャスト

ニコラス・エンジェル巡査部長:サイモン・ペグ

ダニー・バターマン警部補:ニック・フロスト

フランク・バターマン署長:ジム・ブロードベント

サイモン・スキナー:ティモシー・ダルトン

 

あらすじ

ロンドンの首都警察に勤めるニコラス・エンジェルは、大学を首席で卒業し、警察学校でもトップの成績を残し、検挙率もトップで幾度もの表彰を受けた頭脳明晰でスポーツ万能なエリート警察官。ところが彼はその余りの有能さゆえ、上司や同僚から迷惑がられ、田舎町サンドフォードに左遷させられてしまう。

ほとんど犯罪など起こらないサンドフォードでニコラスを待っていたのは、呑気でいい加減な仲間たちと共に退屈な仕事に従事するばかりの日々。首都警察の頃と同じ調子で真面目に働く彼は周囲と馴染めず、ここでも浮いた存在になっていく。しかし、この一見平穏な村には、ある恐ろしい秘密があった。

(ウィキペディアより引用)

 

予告編

映画『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』予告編

 

妻の好きな映画シリーズ その1

もともとは僕が面白い映画だと勧めたのに妻の方がはまってしまい、すでに10回以上リピートしているそうです。

何がそんなに彼女をひきつけるか聞いてみるとやはり脚本とキャラクターの細かな掘り下げだといいます。

特にキャラクターについては主人公級だけでなく脇役(いい味を出してます)のキャラクターがストーリーに埋没しなくてそれぞれ印象に残る存在となっています。

それが気に入っているとのことでした。

 

それでは僕の感想です。

邦題の副題を見ると単なる二流のおバカ刑事映画と思われるかもしれません。

その通り、おバカ刑事映画なのです。ただし、一流です。本当によくできた映画なんです。

 

映画前半でおバカなコメディを繰り広げつつ脚本は慎重に伏線を張っていきます。なので、ご覧になる方は笑いながらも誰が何を言ってどんな行動をしているかを肩がこらない程度でけっこうですので、よ〜く見ておいてください。張った伏線をきれいに回収していくのが非常に気持ちよい作品になっています。

できれば後半の話もしたいところなのですが、ネタバレ必至なことになってしまい皆さんのお怒りを買ってしまうので別の話をしましょう。

 

みなさん、見る映画を選択するのってどんな基準がありますか?

好きな俳優が出ているとか、監督が好きだとか、ずーっと見てるシリーズ物だからとか色々理由はありますよね。

僕も大体そんな感じなんですが、本作だけは全然違う理由なんです。

 

ウィキペディアにも載ってる話なんですが、この映画実はビデオスルー(映画館で公開されないでDVDが発売されること)されるはずだったんです。

ところが、映画評論家の町山智浩さんを中心にした当時の映画秘宝という雑誌に関わる人々が劇場公開を求めて署名運動を行い劇場公開を実現させてしまったのです。

 

信じられますか?

映画会社の担当者とかが旗振りをするのなら話はわかるのですが、一銭の得にもならない人たちが劇場公開の予定がなかった作品の劇場公開を実現させてしまう。

僕はこの話に感心して本作を絶対に見てみようと思いました。

だって人をそんなに動かす映画ってなかなかないですからね。

本作はその期待に違わぬブラックコメディの傑作になっています。

ぜひご覧になってみてください。

 

先述の映画秘宝に書いてありました。

「跳び蹴りのある映画はいい映画」(言い回しは違ったかもしれません)

僕もそう思います。

 

追伸

本作を観る前に「ハートブルー」というキアヌ・リーブスの主演作を見ておくとより楽しめますよ。