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ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025> ライフ・シフト 100年時代の人生戦略

ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>

ライフ・シフト 100年時代の人生戦略  

 リンダ・グラットン プレジデント社

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

 

久しぶりに自己啓発本ウェーブがやってきた

 自己啓発本って普段は「『意識高い系』の人が読むんだろうなぁ」と思って敬遠しているんですが、何年かに一度僕には自己啓発本ウェーブがやってきて短い期間に何冊か立て続けに読んでしまう性分があります。たぶん、季節の変わり目みたいに人生にも節目があって、そんな時に人の意見とかを聞きたくなるんだろうなと思っているんですが、皆さんにはそんな時ってないですか?

 で、50代がもうすぐそこに見えてくるし、体調を崩して引きこもりになっていたりしてたのもあり、またまたウェーブがやってきたのでした。

 もともとライフ・シフトの方を先にtwitterで知って、その後偶然にもNHKの番組で著者を含めた数人でのパネル・ディスカッションを見たため興味をもち、Amazon Kindleで購入しました。ページ数の多い本なんですが具体例が多く紹介されているのと訳文が平易な表現になっているのとでサクッと2冊共読めました。

ワーク・シフトについて

 さっくり言うと、 仕事を取り巻く環境が、テクノロジーの発達やグローバル化、人口構成の変化により大きく変わろうとしている。ベビーブーマー世代(日本で言えば団塊世代)と同じ今までのやり方を踏襲していてはやってけないよ、以下の3つのシフトを実践することで変化に対応しよう。

  1.専門分野(知識・技能)を一つではなくて複数持とう

  2.仕事をサポートしてくれる友達、多様な分野から新たな気づきを与えてくれる友達、リラックスして付き合える友達、3種類の友達の輪を作ろう

  3.お金を稼いで物を消費することから心を揺さぶる経験をすることに投資しよう  こんな感じです。

 それぞれ実際にやってみるとなかなかうまくいかないかもしれませんが、方向性としては正しいように思います。特に定年後もお金のためだけでなく生きがい的な面からも何らかの形で働く必要性を最近僕はヒシヒシと感じているので1個目のシフトは実行してみるべきだなと思いました。何をすればいいのかなかなか決められませんが…

ライフ・シフトについて

 前述のワーク・シフトと基本線は変わりませんが100歳まで生きることを前提にどう生きれば良いかと言うことを語っています。これまでは65歳前後で引退した後の生活はせいぜい10年から15年でしたが100歳まで生きるとなると30年以上「リタイア」後が続くことになります。これは経済的にも精神的にもかなりキツイですよね。なので、70歳、80歳まで働ける(フルタイムではないけど)人生設計をしなければいけないよ、そんな感じです。

 著者は今後「余暇時間がレクリエーション(娯楽)から自己のリ・クリエーション(再創造)の時間へ変わっていく」と述べていますが、僕もオフの時間を使ってこれからの50年の生き方を考えてみたいと思いました。

自己啓発って

 著者はイギリス人で、欧米の先進事例をもとに語られている部分が多いため、残業の上限時間が100時間か100時間未満かで揉めているような労働後進国のわが国では何もかも参考になるかといえば、そうもいきません。

 誰もが専門性の高い仕事をやっているかといえばそうでもないし、非正規で働いていてとりあえず食うだけで精一杯だって言う人には何寝言言ってんねんという感も否めません。

 でも、自己啓発本って仕事や生活に疲れた時に読む栄養ドリンクみたいなものだと僕は考えているので、読むことで少し元気になって普段考えられないことを考える機会になればいいんだと思います。 さて、100歳まで生きるとしてあなたはどんなプライベート/仕事を選びますか?